「食生活アドバイザーの3級は独学でも大丈夫?」「食生活アドバイザーの3級を独学で勉強する方法を知りたい」という方はいませんか?
食生活アドバイザーには3級と2級があるのですが、3級は初心者向けなので2級よりは難易度が低く、合格率も高い級です。
しかし、2級より易しい級であっても、試験範囲が広く、専門的な知識も必要とされるので、簡単に取れるわけではありません。
そこで今回は、食生活アドバイザーの3級を独学で目指すための勉強方法について考えたいと思います。
3級の試験対策をするポイントは「テキストと問題集を1章ずつ繰り返す」「苦手な部分だけノートにまとめる」「過去問を解く」の3つです。
具体的な勉強法がわかれば、食生活アドバイザーの3級取得に向けて、スタートを切ることができるでしょう。
食生活アドバイザー3級の試験内容がわからないから、独学の勉強方法もわからない
管理栄養士や調理師など国家資格の場合は、ある程度試験内容がわかるでしょう。
一般的な学習方法も知られているので、あまり迷うことはありません。
でも、食生活アドバイザーのような民間資格は、まだそれほど一般的に知られている資格ではないので、試験内容がわからない方が多いでしょう。
どのくらいのレベルの試験なのかわからないと、勉強方法を考えられません。
また、民間資格であっても通信講座を利用する場合は決められたカリキュラムや課題に沿って勉強するので迷いはないでしょう。
食生活アドバイザーの場合も通信講座で勉強する方法もあります。
でも独学の場合は、一から自分で勉強方法を考える必要があるので難しいのです。
食生活アドバイザー3級の学習方法を知るために試験内容を確認しよう
食生活アドバイザー3級の試験内容がわからないと、どのような勉強方法を進めれば良いのかわかりにくいでしょう。
独学の場合は、通信講座のように勉強方法が決められていないので、なおさら迷ってしまいます。
勉強方法を考えるためには、食生活アドバイザー3級の試験内容を知る必要があります。
試験内容、試験範囲についてご説明していきましょう。
試験内容はマークシート問題、合格点も低いのでやや易しい
まずは、試験内容から見ていきたいと思います。
以下の表をご覧ください。
級 | 出題形式 | 合格基準 | 試験時間 |
3級 | マークシート問題 50問 | 1問2点、60点以上合格(100点満点) | 90分 |
2級 | マークシート問題 42問 +記述問題13問 |
選択問題1問2点・記述問題1問3点、 74点以上合格(123点満点) |
90分 |
このように、食生活アドバイザー3級の試験は、全ての問題がマークシート問題です。
2級になると、マークシート問題だけでなく記述問題も加わります。
マークシートの選択肢も増えて応用的な内容になるので難易度が高いです。
3級はマークシート問題だけなので、もし正しい答えがわからなくても、消去法で正しい答えを導き出すこともできるでしょう。
また、合格基準も100点中60点取れれば良いのです。1問2点なので、20問以内なら間違えても大丈夫ということですよね。
しかも試験時間は90分もあるので、時間が足りなくなる心配はないでしょう。
「どうしても満点を取りたい!」という方以外は、完璧に覚えなくても、合格を目指すことができますね。
試験範囲は2級と同じで広いので難しい
食生活アドバイザー3級はマークシート問題のみ、合格点は60点以上なので、それほど完璧に勉強する必要はないでしょう。
でも「難しくない試験なら、それほど勉強しなくても大丈夫かな」と判断するのはまだ早いです。
試験範囲について考えなければなりません。
食生活アドバイザーの3級と2級は、試験範囲が同じなのです。
初心者向けの3級は「消費者の立ち場から食改善を提案できることを認める資格」、2級は「食を提供する立場から食改善を提案できることを認める資格」となっています。
3級は基礎的な知識、2級は基礎だけでなく応用的な知識が求められるのです。
しかし、覚えなくてはいけない試験範囲は同じなので、3級も2級と同量の知識を頭に入れなければなりません。
3級の試験対策として勉強する内容は以下になります。
章 | テーマ | 内容 |
1 | ウエルネス上手になろう (栄養と健康) |
健康のための3本柱「栄養・運動・休養」の視点から健康をトータルに捉えます。その上で基本的な健康管理を勉強します。 |
2 | もてなし上手になろう (食文化と食生活) |
食習慣やマナー、テーブルコーディネーションなどを学び、美味しく、楽しい食卓にするための知識を身につけます。 |
3 | 買い物上手になろう (食品学) |
消費者として、スーパーやコンビニエンスストアの賢い利用方法を学びます。期限表示、食品表示や原産地表示、さらに食の安全性に関する知識も身につけます。 |
4 | 段取り上手になろう (衛生管理) |
食中毒予防、ゴミ処理問題、リサイクル問題、環境問題について、家庭の食生活の観点から勉強します。 |
5 | 生き方上手になろう (食マーケット) |
消費者として、流通、物流、小売の形態、など食業界の表舞台から裏舞台までトータル的に学びます。 |
6 | やりくり上手になろう (社会生活) |
世の中のしくみを暮らしや経済とともに考えて、毎日の生活の中で賢く生かしていくことを目指します。 |
食に関わる知識というと栄養や食習慣などが思い浮かびますが、この資格はさらに食の流通や社会生活など、幅広い知識が求められます。
広い視野で食について考える、という感じですね。
初心者向けの3級ではありますが、「料理が得意だから大丈夫!」というわけにはいかないでしょう。
食に関する知識を網羅的に勉強する必要があるので、難易度は高いと言えますね。
ここまで、食生活アドバイザー3級の学習方法を考えるために、試験内容、試験範囲について見てきました。
3級は、マークシート問題のみで合格点も低めの試験なので、全ての知識を完璧に覚える必要はないでしょう。
ただし、試験範囲は広いので、網羅的に知識を覚えておく必要があります。
この結果を踏まえて効果的な勉強法は、「出やすい問題を効率よく勉強する」「トータル的に勉強する」ことです。
次の章では具体的な勉強方法を考えていきましょう。
食生活アドバイザー3級は効率よくトータル的に勉強する方法がおすすめ
食生活アドバイザーの試験内容、試験範囲を見ると、試験範囲は広いので、網羅的に学習する必要があることがわかります。
でも、出題形式はマークシート問題のみ、合格点も低いので、全ての範囲を完璧に暗記する必要はないでしょう。
全範囲を完璧に覚えることは間違いではありませんが、限られた時間の中で資格取得勉強をする場合は、効率よく合格を目指すことが大事ですよね。
「出やすい問題を効率よく勉強する」「トータル的に勉強する」という勉強法がおすすめです。
そのための具体的な方法は「公式テキスト&問題集で勉強する」「ノートを作る」「過去問を解く」です。
詳しくご説明していきましょう。
食生活アドバイザー3級の勉強法①公式テキスト&問題集で勉強する
まず、「トータル的に勉強する」方法から考えていきましょう。
その方法とは、公式テキスト&問題集を使って勉強することです。
食生活アドバイザーのテキストは複数の出版社から販売されていて、タイプの違う勉強しやすいテキストが色々あります。
でも、トータル的に勉強することを重視するなら、公式テキストがベストでしょう。
食生活アドバイザーの認定期間であるFLAネットワーク協会は、公式の「テキスト&問題集3級用」を販売しています。
書店やAmazonなどの通販で購入可能です。
6つの章に分かれていて、1章ごとテキスト本文の後に模擬問題がついている構成になっています。
ポイントは、この章が全て実際の試験問題とリンクしていることです。
試験範囲の6つのテーマと同じ内容のテキストなので、網羅性は他のどのテキストにも負けないでしょう。
公式教材なので当然のことですよね。
3級を独学で目指すなら、公式テキスト&問題集で勉強することをおすすめします。
食生活アドバイザー3級の勉強法②ノートを作る
次に「出やすい問題を効率よく勉強する」を対策するための勉強法を考えましょう。
それはノートを準備して、間違えた問題の復習用として使う方法です。
公式テキストは内容がとても充実していて問題集もついているので、これ1冊で勉強が完結するように思うかもしれません。
でも、出やすい問題を効率よく学習するためには、テキストだけでは十分ではありません。
ノートを使うことで効率よく勉強できるでしょう。
各章の模擬問題は、FLAネットワーク協会が、今まで実際に試験で出題された問題をもとに作った問題です。
つまり、出やすい傾向にある問題がまとめてあるということですね。
その問題を解いて間違えた問題があった場合は、繰り返し間違えないようにしっかり復習しておくことが試験対策になります。
解答と一緒に解説がついているので、それを読んで理解することはできるでしょう。
でも読んだだけで終わりにするよりも、ノートに自分の言葉で書いてまとめたほうが、知識が定着しやすくなります。
ノートには「重要語句と説明文」をセットで書いていくと良いでしょう。ただテキストを写すのではなく、自分の言葉で書くことが大事です。
ノートの書き方については、こちらの記事「食生活アドバイザーのノート学習法について解説」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
食生活アドバイザー3級の勉強法③過去問を解く
3つ目のコツも「出やすい問題を効率よく勉強する」を対策するための勉強法です。
これは試験対策には定番の方法ですが、過去問を解くことです。
テキストと問題集、さらにノートをまとめていくことで、網羅的に知識を定着させていけるでしょう。
でも、もっと出やすい問題を効率よく学習するためには、実際に出題された問題を解いて出題傾向を知ることが大事です。
食生活アドバイザーの過去問は、4回分の試験が収録されていて、それぞれの解答には詳しい解説もついているので、とても使いやすい内容となっています。
ただし、食生活アドバイザーの過去問は購入方法がちょっと複雑なのでご説明しておきますね。
書店やAmazonなどの通販では販売されていません。入手するためには、FLAネットワーク協会に直接代金を支払い購入する流れになります。
詳しい入手方法は、こちらの記事「食生活アドバイザーの過去問の入手方法と活用方法」で詳しくお話していますので、ぜひご参考ください。
過去問を解くことで、出やすい問題の傾向をつかめるだけでなく、本番の練習にもなりますので、ぜひ購入して活用しましょう。
食生活アドバイザー3級のおすすめ学習法5ステップ
このように、公式テキスト&問題集で勉強する、ノートを作る、過去問を解くという流れでスムーズな学習ができるはずです。
最後に、このポイントを踏まえて具体的なおすすめ学習法5ステップをご説明しましょう。
ステップ1:1章ずつテキストを読む
まずは、テキストの本文を1章分読んで内容を理解していきましょう。
ステップ2:模擬問題を解いて答え合わせをるす
次に章の終わりにある模擬問題を解き、答え合わせをして理解していきます。
解説部分をよく読んでください。
ステップ3:テキストで復習する
間違った問題は解説を読んだだけでなく、テキストも確認しましょう。
テキストの該当部分を復習して、本番で同じような問題が出ても対応できるようにしておきましょう。
ステップ4:ノートで弱点対策をする
次に間違った問題をノートに書いて覚えるいう方法があります。
上の章でもお伝えしましたが、間違えた問題や、不安なレッスンなど、弱点だと思われる部分はノートに書いて弱点対策をしましょう。
重要語句と説明文だけでなく、覚え方のコツや語呂合わせなどを書いても良いですね。
このようにして、ステップ1~4をテキスト6章分、繰り返していきましょう。
1~6章一気にテキストを読んだ後に模擬問題を解くという方法もありますが、1章ずつ「テキスト→問題集」を繰り返すほうが知識を定着させやすいのでおすすめです。
ステップ5:過去問を解く
最後のステップとして過去問を解いて総まとめをします。
もしこの時点で間違っている問題があれば、解説を読みテキストを復習し、直前対策をしていきましょう。
このような流れで勉強することで、独学でも効率よく3級の試験対策ができるでしょう。
「公式テキストを使う」「ノートを活用する」「過去問を解く」ことがポイントです。
ただし、この勉強法には一つデメリットがあります。
それは、時間が足りなくある場合があるということです。
学習期間も考慮して勉強計画を立てる
食生活アドバイザー3級のおすすめ勉強方法についてご説明してきました。
しかし、この方法で進めると、意外と時間がかかります。
できれば上記のステップでテキスト&問題集が一通り終わったら、あと2周は繰り返し学習したいところです。
そのためには、途中で時間が足りなくならないように、長めに学習期間を設定しておくことが大事です。
試験日から逆算して余裕のある計画を立てましょう。
勉強期間の設定については、こちらの記事「食生活アドバイザーの勉強時間の目安は何ヵ月?」で詳しくご紹介していますので、ぜひご参考ください。
食生活アドバイザー3級を独学で目指すならコツをおさえて効率よく勉強しよう
今回は、食生活アドバイザー3級を独学で勉強する方法を考えてきました。
3級は2級よりは初心者向けの易しい級ですが、試験範囲は広いので覚えるべき知識はたくさんあります。
そのため、ただテキストを読むだけでは十分な試験対策ができないでしょう。
「テキストと問題集を1章ずつ繰り返す」「苦手な部分だけノートにまとめる」「過去問を解く」というコツをおさえて勉強すれば、効率よく知識を身につけていくことができます。
試験範囲は広いですが、3級はマークシート形式のみの試験なので、コツコツ勉強すれば初心者でも十分合格のチャンスはあるでしょう。