様々な角度から食を捉えて学ぶことができる食生活アドバイザー。
せっかく食育資格の勉強をするなら、全般的な知識を身につけられる食生活アドバイザーにチャレンジしたいという方が増えています。
でもこの資格は、他の食育資格と比べるとテストのハードルは高めです。
自宅受験ができる資格もある中、食生活アドバイザーのテストは会場で行われる一発勝負。試験問題もやや難しい内容です。
そのため「食生活アドバイザーはどんな問題が出るの?」「試験問題がわからないと不安…」と思う方は多いはず。
どんな問題が出るのかわからず不安だと、なかなか挑戦する気持ちが固まらないですよね。
そこで今回は、食生活アドバイザーのテスト問題について解説したいと思います。
どんな問題が出るのか?出題形式や、出題内容、さらにテスト問題を事前にチェックする方法もご紹介していきます。
どんな問題が出るのか把握できれば、合格に向けて効率良く学習を始められるでしょう。
食生活アドバイザーの試験ではどんな問題が出題される?
食生活アドバイザーは他の食育資格と比べてもやや難しい内容とされています。
3級は65%、2級は40%という合格率からも、難しい試験であることがわかるでしょう。
だから、事前にどんな問題が出るのか知っておきたいですよね。
これほど低い合格率ということは、実際に受けてみて「こんなに難しいとは思わなかった…」「もっと勉強しておけば良かった…」という方が多いのでしょう。
せっかく勉強した時間が無駄にならないように、あらかじめテスト問題を確認した上で効率よく試験対策をしたいですね。
でも、学生時代のテスト問題とは違い、資格試験ってどんな問題が出るのかわかりにくいもの。
難しいテストということはわかっていても、実際にどんな問題が出るのか知りたいですよね。
食生活アドバイザー試験のテスト問題とは!どんな問題か「形式」「内容」から解説
食生活アドバイザーはやや難易度が高いため、事前にテスト問題を把握しておくことが大切です。
「どんな問題が出題されるのかわからない」という方は、試験問題の形式と内容からどんな問題が出題されるのか確認しましょう。
級ごとの出題形式、試験内容をご説明したいと思います。
食生活アドバイザーには3級と2級があり、1級はありません。
どちらも食生活全般的な知識を身につけていることを証明するものですが、3級は基礎的、2級は応用的な知識が必要とされます。
初めての方は3級から受けるケースが多いですが、いきなり2級から受ける方もいます。3級と2級をダブル受験することも可能です。
それでは詳しくご説明していきましょう。
どんな形式?3級はマークシート問題のみ、2級は記述問題も
まずは、出題形式から見ていきましょう。
3級と2級をまとめた表をご覧ください。
級 | 3級 | 2級 |
出題形式 | マークシート問題50問 | マークシート問題42問+記述問題13問 |
試験時間 | 90分 | 90分 |
合格基準 | マークシート問題1問2点、60点以上合格(100点満点) | マークシート問題1問2点+記述問題1問3点、74点以上合格(123点満点) |
合格率 | 約65% | 約40% |
このように、3級はマークシート問題のみですが、2級は記述問題が加わるので難しくなりますね。
試験時間はどちらも90分。合格基準はどちらも満点に対して6割以上で合格という基準になっています。
合格率は、3級は65%とやや高めですが、2級はぐんと低くなっていて、難易度の高さが伺えます。
それでは、具体的な出題形式について見ていきましょう。
3級の出題形式
3級は全てマークシート問題です。
5つの選択肢の中から1つ選ぶ形式です。
出題方法は、5つの中から適当なものを選ぶ問題、不適当なものを選ぶ問題があります。
例えば、以下のような問題ですね。
- 「次の食品表示に関する記述で、最も適当なものを選びなさい」
- 「『ミネラル』に関する記述で、最も不適当なものを選びなさい」
マークシート問題なので、消去法で答えを導き出せるというメリットがあります。
例えば「最も適当なものを選びなさい」という問題の場合、最も適当なものがわからなかったとしましょう。
でも、他4つが「どれも不適当」と明確にわかれば、残りの1つが「最も適当」と考えられますね。
また、記述式ではないので、はっきりわからない重要語句があっても大丈夫。
浅い知識であっても解ける問題が多いでしょう。
2級の出題形式
2級はマークシート問題と記述問題です。
マークシート問題は「該当なし」があるので厄介
「マークシート問題が多いから解けそう」と思うかもしれませんが、2級のマークシート問題は3級の出題形式はちょっと違うの要注意です。
3級と同じように適当なものを選ぶ問題、不適当なものを選ぶ問題に分かれているのですが、選択肢の数が違います。
3級は5つの選択肢でしたが、2級は6つ。最後の1つは「該当なし」が加わるのですが、これが厄介です。
例えば、「たんぱく質に関する記述で、不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合には、6(該当なし)を選びなさい」という問題があります。
「該当なし」を選択する場合には、他の5つ全てがたんぱく質に関する記述として間違っていることを確信しなければならないので迷うでしょう。
記述問題は漢字が難しい
記述問題が2級だけの出題形式です。
文章を書くのではなく、語句を書く形式になっています。
「・・・は何というか答えなさい」という問題ですね。
これがとても難しいです。最近は字を書くという習慣が少ない方が多いでしょう。
ひらがななら書けるし意味もわかっている語句だけど、いざ書こうと思うと書けないという文字ってたくさんありますよね。
また、マークシート問題なら何となく答えを導けるけれど、書くのは無理…という問題も多いでしょう。
実際に出題された答えの中には「干支」「袱紗」「危害分析重要管理点」など難しい語句もあります。
だたし、答えがカタカナやアルファベットの場合は、以下のようにちょっとしたヒントも含まれます。
- 「・・・は何というかカタカナで答えなさい」
- 「・・・は何というかアルファベット2文字で答えなさい」
このように、カタカナやアルファベットの場合はちょっと答えやすいかもしれませんね。
どんな内容?3級は基本問題、2級は応用問題
食生活アドバイザー3級、2級の出題範囲は同じです。
この資格は、栄養と健康、食文化と食生活、食品学、衛生管理、食マーケット、社会生活の6つの科目に分かれています。
かなり広範囲の知識を学ぶことになりますね。
3級と2級の試験範囲は同じ
3級、2級で学ぶ内容は以下になります。
科目 | 3級 | 2級 |
①栄養と健康 | 健康のための3本柱「栄養・運動・休養」の視点から、健康について広い視野で学ぶ | 基礎知識を踏まえて、トータル的に健康に関するアドバイスをする方法や、現代人の「健康」の意味を考える |
②食文化と食生活 | 食習慣やマナー、テーブルコーディネーションなどを学習。食事を美味しく、楽しくするための基礎を身につける | 食生活やマナーの基礎知識を身につけ、行事食などの食文化や、食習慣や食事マナー、テーブルコーディネーションに加えて食配膳ルールまで、より専門的な内容を身につける |
③食品学 | 実生活の中でのスーパーの利用術などを学び、賢く買い物することと、安心安全な食材を選べるような勉強をする | 食品の期限表示、食品表示チェック、食品の分類と概要など、環境問題から食品添加物まで、専門的な内容を身につける |
④衛生管理 | 食中毒予防のための衛生管理など、家庭の食卓をテーマに沿った衛生管理について勉強する | 食中毒予防のための衛生管理、ゴミ処理問題、リサイクル問題などの環境問題に関して、プロ目線での衛生管理について学習する |
⑤食マーケット | 消費者の立場から小売の形態、流通、物流など、食業界全体について学ぶ | 「ミールソリューション」「ホームミールリプレースメント」と最近よく聞く話題から、食品販売、メニューメーキングなど、フードサービスに役立つ知識を学ぶ |
⑥社会生活 | より広い視点で食改善ができるように、日常生活に活かすために知恵、社会の仕組みを学ぶ | 「ヒト・モノ・カネ・情報」を通して、経済と消費の仕組み、消費者問題、環境問題、IT社会における消費生活まで考える |
このように、基本は6つのテーマに沿った内容ですが、3級は初心者向けの内容、2級はやや食ビジネスの場で役立つ内容を学ぶことになります。
3級は消費者の立場から考える内容で、2級は食を提供する立場から考える問題という違いもあります。
この資格は、いきなり2級から受けることもできますが、3級の内容しっかり身につけてから2級に挑むことが大切です。
全分野から満遍なく出題される
他資格のテストの中には、試験範囲の中でよく出る分野、出にくい分野があるでしょう。
しかし、食生活アドバイザーは、各章から満遍なく出題されています。
つまり、「この分野は苦手だけどあまり出題されないから捨てよう」ということができないのです。
苦手分野を作らないように、全範囲を網羅しておく必要がありますね。
食生活アドバイザー試験のテスト問題まとめ
ここまで、出題される「形式」「内容」の中身をご説明しながら、どんなテスト問題なのかご説明してきました。
まとめると以下になります。
- 3級はマークシート問題のみ
- 2級はマークシート問題+記述問題
- 2級のマークシート問題は「該当なし」があるので厄介
- 記述問題は重要語句を答える問題
- 記述問題は難しい漢字も出題される
- 記述問題はカタカナ、アルファベットのヒントあり
- 試験範囲は3級2級共通で6科目
- 全範囲から満遍なく出題される
- 3級は基本問題、2級は応用問題
- 3級は消費者の立場から、2級は食を提供する立場から問われる問題
このような内容がわかると、どんな問題が出題されるのかイメージすることができるでしょう。
どんな試験対策をすべきかということも見えてきますね。
具体的な勉強法は、こちらの記事「食生活アドバイザー3級を独学する勉強法について」「食生活アドバイザー2級を独学する方法について」でご紹介していますので、ぜひご参考ください。
また、ユーキャンの通信講座で学習したい方は、こちらの記事「食生活アドバイザーをユーキャンで勉強するメリットとは?」が参考になると思いますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
でも、もっと具体的にどんな問題なのか知りたい!という方もいるでしょう。
次の章では、食生活アドバイザーのテスト問題をチェックする方法をご紹介したいと思います。
食生活アドバイザー試験のテスト問題をチェックする方法!「過去問」「チャレンジ問題」でチェックしよう
食生活アドバイザーの試験ではどんな問題が出るのか?について、出題形式や出題内容を参考にご説明してきました。
でももっと具体的にどんな問題か知りたい方は「過去問」「チャレンジ問題」をチェックすると良いでしょう。
「過去問」をチェック!書店では売っていないので要注意
どんな問題が出題されるか知るためには、過去問を見るのが一番でしょう。
食生活アドバイザーの過去問題集には4回分の問題が収録されているので、最近の傾向を知ることもできますね。
ただし、この資格の過去問は書店や通販で購入することができないので気を付けてくださいね。
食生活アドバイザーを主催するFLAネットワーク協会から直接購入する必要があるのです。
しかもいつでも販売されているわけでなく、購入時期が決まっています。
公式サイトから購入期間を確認の上、郵便局かゆうちょ銀行で代金を振り込むと、協会から直接送られてくる流れになります。
詳しい購入方法は「食生活アドバイザーの過去問の購入方法を解説」の記事でご説明していますので、ぜひご覧ください。
「チャレンジ問題」をチェック!公式サイトから今すぐ見れる
まだ試験を受けるかわからないから過去問を買うのはちょっと…という方は、「チャレンジ問題」をぜひチェックしてみてください。
FLAネットワーク協会の公式サイトの「個人受験案内」→「チャレンジ問題」に進むと、3級、2級用の問題を見ることができます。
問題を解いてみて「解答」をクリックすると答えが出てきますので、簡単にチャレンジすることができておすすめです。
6) それぞれの問題が3問ずつ載っていて、各級18問ずつ答えられるので「どんな問題が出題されるのか」具体的に知ることができるでしょう。
食生活アドバイザーはどんな問題が出るか知りたいならチャレンジ問題や過去問を解いてみよう
今回は、食生活アドバイザーのテスト問題の内容についてご説明してきました。
この資格はやや難しい試験でああり、会場で行われる一発勝負の試験でもあるため、事前にどんな問題なのか把握しておきたいですよね。
級ごとにマークシート問題、記述問題の出題形式が違うこと、試験範囲は同じだけどテスト内容が違うことなどを解説してきました。
具体的な内容を知るためには、実際に問題を解いてみると良いでしょう。
過去問なら実際にどんな問題が出ているのかわかるので参考になります。
もっと気軽にチェックしたいなら、食生活アドバイザーの認定機関の公式サイトから「チャレンジ問題」を解いてみてはいかがでしょうか。