食生活全般のスペシャリストになることを証明する「食生活アドバイザー」。
この資格が取得できれば、家庭でも食に関わる仕事においても自信を持てるようになります。
そんな専門的な資格であるため、簡単に合格できる資格ではありません。
万全の試験対策をして臨む必要があるでしょう。
そこで考えたいのが「過去問を使った勉強法」です。
過去問を使わなくても、テキストをしっかり読み込んでおけば大丈夫と思うかもしれませんが、合格を目指すために過去問は必須アイテムと言えます。
今回は、食生活アドバイザーの過去問を使うべきか迷っている方に向けて、過去問の必要性と勉強法について詳しく解説していきます。
難易度が高い食生活アドバイザーですが、テキストと過去問を使って賢く学習すれば、初心者でも合格するチャンスはあります。
過去問を上手く活用して合格を目指しましょう。
食生活アドバイザーの過去問は使うべき?必要性と勉強法がわからない
「食生活アドバイザーの過去問って使うべき?」と思う方は多いでしょう。
管理栄養士などの国家試験を受けるなら過去問は必須ですが、民間資格である食生活アドバイザーの場合は、過去問をやらなくても大丈夫そう…と思うかもしれませんね。
また過去問で勉強しようと思っても勉強法がわかりにくいという問題もあります。
せっかく過去問を入手しても、試験対策に活かせなければ意味がありません。
高校受験や大学受験と違い、資格試験の過去問はどうやって使えば良いのでしょうか。
過去問の必要性と勉強法がわからないと、いつまでも過去問対策が先延ばしになってしまいます。
食生活アドバイザーの基本情報を把握しよう
食生活アドバイザーの過去問の必要性と勉強法がわからないのは、この資格に関して知っている情報が少ないからでしょう。
食生活アドバイザーの基本情報の中でも「試験範囲」「受験方法」「学習方法」をチェックすると、過去問の必要性が見えてくるでしょう。
「試験範囲」が少なく、簡単にテキスト内容を覚えられるような資格なら、過去問対策をしなくても簡単に取得できるかもしれませんね。
逆に試験範囲が広い場合は、過去問で効率よく学習する必要があります。
また、自宅で随時受けられる「受験方法」で、失敗しても何度も受けられる資格もあります。そのような資格の場合も過去問対策は不要でしょう。
一発勝負の会場試験の場合は、過去問対策を万全にしておくことが大切ですね。
さらに、予備校に通って勉強する「学習方法」の資格の場合は、学校で過去問対策をしてくれるので、自分で対策する必要はないかもしれませんね。
独学の場合は、自分でしっかり過去問対策する必要があります。
このような理由から、食生活アドバイザーの「試験範囲」「受験方法」「学習方法」をチェックすることが大事です。
さらに、どんな勉強法で過去問対策するべきかもわかってくるはずです。
一つずつご説明したいと思います。
試験範囲は?食生活全般の知識を覚える必要がある
食生活アドバイザーとは、広い視野で食生活を総合的に捉えて、すこやかな生活を送るための提案ができる「食生活全般の専門家」であることを証明する資格となっています。
つまり食生活の全般的な知識を身につける必要があるので、試験対策は大変です。
この資格は、食を提供する立場から実践的な力をつける2級と、消費者の立場から食改善を考える3級の2つの級があります。
どちらの級も試験範囲は同じなのですが、3級は基本的な問題が多くマークシート問題のみ。2級は応用的な問題が多くマークシート問題+記述問題となっています。
2級の場合は、記述問題もあり、さらにひっかけ問題も多いので、3級よりもぐんと難易度が上がります。
受験方法は?年に2回試験会場で行われる
食生活アドバイザーの検定試験は年に2回行われ、7月と11月に実施されています。
試験時間は90分で、午前中に3級の試験、午後に2級の試験という流れです。
2021年の開催都市を例にすると、札幌、仙台、さいたま、千葉、東京、横浜、新潟、金沢、静岡、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡となっています。
自宅受験できる食育資格や、自分の好きなタイミングで随時試験を受けられる食育資格もありますので、食生活アドバイザーの試験はハードルが高く感じますね。
学習方法は?独学と通信講座の2つの方法がある
食生活アドバイザーの学習方法は大きく2つに分けることができます。
1つ目は書店などでテキストを購入して独学で勉強する方法。
2つ目は、ユーキャンなどの通信講座を受講して勉強する方法です。
通信講座の場合は、カリキュラムが決めてあり添削指導を受けることもできるので、独学よりしっかりサポートを受けることができます。
しかし、予備校などの学校に通うわけではないので、基本的には自宅で自主学習をすることになります。
このように、食生活アドバイザーは「試験範囲が広くて難しい」「受験は年に2回のチャンスだけ」「独学と通信講座で自主学習する」という3つの基本情報を覚えておいてくださいね。
この基本情報を踏まえて、食生活アドバイザーの過去問の必要性と勉強法について考えていきたいと思います。
食生活アドバイザーの過去問は必要!3つの必要性について解説
まず、食生活アドバイザーの過去問の必要性からご説明したいと思います。
「国家試験でもないし、過去問をしなくても大丈夫かな」と思う方も多いと思いますが、食生活アドバイザーの過去問は必須アイテムと言えます。
その理由は上の章でご説明したように、「範囲が広くて難しいから」「年に2回だけの会場試験だから」「基本的に独学するから」です。
1つずつ見ていきましょう。
過去問の必要性①:範囲が広くて難しいから
食生活アドバイザーは食全般的な知識を問われるため試験範囲が広く、難易度が高いことから、過去問で効率よく学習する必要があります。
2級3級の試験範囲は以下になります。
- 栄養と健康
- 食文化と食習慣
- 食品学
- 衛生管理
- 食マーケット
- 社会生活
食育資格というと、はじめの「栄養と健康」のイメージが強いですが、それだけでなく様々な角度から食に関わる知識を習得する必要があるのです。
だから、効率よく学習することが求められます。
過去問題を解くことで、どのような問題が出題されるかという傾向を知ることができるので、その部分を重点的に対策することができます。
過去問がないと膨大な範囲の知識を全て覚えることになるので苦労するでしょう。
過去問の必要性②:年に2回だけの会場試験だから
食生活アドバイザーの試験のチャンスは年に2回だけ、しかも限られた会場で行うため、事前に過去問を解いておく必要があります。
年に2回しかチャンスがないと思うとプレッシャーを感じますよね。
試験会場も全国に14箇所程度なので、遠方から試験会場に足を運ぶ方もいるでしょう。
そのような緊張する状況の中で受験することが想定されるため、予行演習が必要なのです。
見たことがない問題ばかりだと、どんどん焦ってしまい実力を発揮できないかもしれませんね。
過去問を解いてどんな問題が出るかある程度予想できていれば、緊張はぐんと和らぐでしょう。
過去問の必要性③:基本的に独学するから
食生活アドバイザーは基本的に独学で勉強することになるので、過去問が必要になっていきます。
テキストを購入して学習する場合も、通信講座を受講する場合も、結局は自宅で一人で学習することになります。
予備校などの学校に通って講師から手取り足取り試験対策をしてもらえるわけではないので、自分で過去問対策をすることが大事なのです。
このような理由から、食生活アドバイザーの過去問は必要だと言えるでしょう。
しかしながら、ただ過去問を解けば良いわけではありません。
過去問を活かした学習をすることが大切なのです。
次の章では、食生活アドバイザーの過去問の賢い勉強法をお伝えしていきたいと思います。
食生活アドバイザーの過去問の賢い勉強法!6つのポイントをおさえて活用しよう
自力で難易度が高い食生活アドバイザーの試験対策をするためには、過去問は必須アイテムと言えます。
ただし使い方を間違えると、せっかく過去問を入手しても試験対策にならないかもしれません。
過去問を賢く使うための5つのポイントをご紹介していきましょう。
大まかに言うと「実際の問題に慣れること」「弱点をあぶり出すこと」です。
・過去問の購入方法は?
過去問の勉強法をお伝えする前に、過去問の購入方法についてご説明しておきますね。
食生活アドバイザーの過去問は実は書店や通販で購入することはできません。
また、購入できる時期が決まっているので要注意です。
まず、食生活アドバイザーを主催するFLAネットワーク協会の公式サイトの「科目別過去問題集 申し込み方法」から、申し込み期間を確認してください。
申し込み期間になったら、郵便局かゆうちょ銀行へ行き代金を協会に振り込むと、1週間~10日ほどで過去問が届くシステムになっています。
また、この資格の願書請求をすると、必要書類と一緒に過去問の申込書も同封されていますので、その紙を持って郵便局かゆうちょ銀行に行って申し込むこともできます。
詳しい購入方法は、こちらの記事「食生活アドバイザーは過去問の入手方法&活用方法を解説!」でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
過去問の勉強法①:一通りの学習が終わってから過去問を解く
過去問は解くタイミングが大事。一通りの学習が終わってから解くことがポイントです。
食生活アドバイザーの勉強をはじめる前に、まずは過去問を解いてみるという勉強法あります。
間違えたところだけをテキストで重点的に学習していくという時短学習ができるメリットがありますね。
しかし、食生活アドバイザーの過去問を解く目的は、実際の問題に慣れること、本番に緊張しないようにしておくことです。
そのためには、本番に近い状態で練習する必要があります。
勉強する前に解いてしまうと、わからない問題だらけで本番の練習にはならないですよね。
「テキストを読んで覚える→問題を解く→間違った問題はテキストを見て復習する」というサイクルを何回か繰り返してから過去問を解くと良いでしょう。
また、試験直前に解く方もいますが、間違えた問題の復習をする時間がなくなってしまうため、ギリギリにやるのは避けたほうが良いですね。
試験日から1ヵ月前になったら過去問を解いておきましょう。
過去問の勉強法②:間違った問題は解説をじっくり読む
間違った問題はよく解説を読むことがポイントです。
過去問は解いて終わりになりがちですが、それでは過去問を活かすことができません。
食生活アドバイザーの過去問は、1問ずつとても丁寧な解説がついています。
食生活アドバイザーの認定機関が作っている内容なので、とてもわかりやすい教科書のような説明文です。
これをじっくり読めば、間違った問題も深く理解することができるでしょう。
自信がなかったけど正解だった問題など、不安な問題があれば一通り解説を読んでおくと良いですね。
過去問の勉強法③:公式テキストと一緒に使う
食生活アドバイザーの試験対策のためのテキストは、複数の出版社から出ています。
ユーキャンが手掛けるテキストや、食生活アドバイザー認定講師が書いたテキストなど、おすすめのテキストはたくさんあります。
こちらの記事「食生活アドバイザーの試験対策におすすめのテキストランキング!」では、当サイトがおすすめする食生活アドバイザーテキストをご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
この記事のでも1番目として紹介していますが、過去問と連動させて勉強したいなら、「公式テキスト」が間違いないでしょう。
公式テキストと過去問は、各章が連動しているので、過去問の「栄養と健康」を間違えた場合は、テキストの「栄養と健康」を見れば答えが書いてあります。
過去問とリンクさせながら効率よく勉強できるのでおすすめです。
公式テキストよりも「こっちのテキストのほうが勉強しやすい!」というテキストがある場合は、そのテキストでももちろんOKです。
過去問の勉強法④:間違った問題があるテキスト部分を復習する
過去問を解いて間違った問題は、解説を読むだけでなく、必ずテキストの該当部分に戻って復習しましょう。
公式テキストなら、同じ章の部分を見ればすぐにわかるでしょう。
それ以外のテキストの場合は少し探すのが面倒かもしれませんが、答えと同じ内容を探してくださいね。
間違った部分は、カラーペンでわかるように線を引いたり、ポストイットをつけておくなどして、「過去問で間違えた部分」ということがわかるようにしておくと良いですね。
テキスト全体を見返す時に「この部分は特にしっかり覚えておこう」と重点的にチェックすることができるでしょう。
過去問の勉強法⑤:苦手な部分をノートにまとめておく
さらに過去問対策を強化するためには、ノートにまとめておくことが効果的です。
間違った問題の重要語句と説明文をノートに書き復習しましょう。
説明文は自分の言葉で書くこと、どうしてこの答えになるのかという考え方を自分なりにまとめて書くことが大事です。
ただ過去問にある解説を書き写しても知識は定着しにくいですが、自分でまとめることでより記憶に残りやすくなります。
食生活アドバイザーのノート学習方法はこちらの記事「食生活アドバイザーのノートを使った勉強法」でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
特に2級のテストはマークシート式だけではなく記述問題もあります。
言葉はわかっているけど漢字が出てこない…ということがないように、しっかり書く練習をしておきたいですね。
漢字で覚えてインプットしておくことが、高得点に繋がるでしょう。
過去問の勉強法⑥:よく出る問題の部分をテキストにチェックしておく
最後にご紹介するポイントは、よく出る問題をテキストにチェックしておくことです。
食生活アドバイザーの過去問は過去4回分の問題が入っています。
この問題を全て解き終わったら、間違った問題だけでなく、よく出る問題の部分をテキストで探してチェックを入れておくと良いでしょう。
カラーペンで書くとごちゃごちゃになってしまうので、鉛筆で書くと良いですね。
「この章のこのレッスン部分は、4回とも出題されているからしっかり覚えよう」と自分なりの過去問対策をしておくことが大事です。
ここまで、食生活アドバイザーの過去問を上手く活用するための勉強法をお伝えしてきました。
まとめると以下になります。
- 一通りの学習が終わってから過去問を解く
- 間違った問題は解説をじっくり読む
- 公式テキストと一緒に使う
- 間違った問題があるテキスト部分を復習する
- 苦手な部分をノートにまとめておく
- よく出る問題の部分をテキストにチェックしておく
これにより、実際の問題に慣れること、弱点をあぶり出して改善することができるでしょう。
過去問を活用して効率よく試験対策ができますね。
過去問の注意点:過去問以外の問題も解く
過去問があれば、効率よく試験勉強ができるでしょう。
しかし、一つ注意していただきたいことがありますのでお伝えしておきますね。
それは、「過去問だけでは十分なアウトプットができない」ということです。
過去問を解くと、「アウトプット力=問題を解く力」が鍛えられることは間違いありません。
でも、4回分の過去問は十分な量ではありません。
過去問を解くと安心感がありますが、それで満足することなく、どんどん問題を解くことをおすすめします。
こちらの記事「食生活アドバイザーのおすすめ問題集をご紹介!」では、食生活アドバイザーのおすすめ問題集をご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
食生活アドバイザーの勉強には過去問が必要!上手く活用して試験対策を強化しよう
今回は、食生活アドバイザーの過去問について解説してきました。
一発勝負の試験で、かつ試験範囲も広い食生活アドバイザーの試験対策をするためには、過去問は必須アイテムと言えます。
書店やネットで買える過去問ではないので少し面倒ではありますが、試験対策を強化するためには購入することをおすすめします。
過去問を活用するためには、実際の問題に慣れること、弱点をあぶり出して改善することが大事です。
今回ご紹介したポイントを参考にしていただくと、スムーズに過去問勉強ができるでしょう。
食生活アドバイザーの合格を勝ち取るためには、しっかり教材を集めることが大事です。
過去問を入手して本番に備えたいですね。