食生活アドバイザーは食育資格の中でも難易度が高めの資格ですが、どれくらいの時間勉強すれば合格できるのでしょうか。
仕事や家事や子育てをしながら資格試験に挑む方の場合、勉強すべき時間を把握しておきたいですよね。
そこで今回の記事では、食生活アドバイザーの2級、3級を受験するための勉強時間について考えていきたいと思います。
総時間は、3級だけなら約70時間、2級も目指すなら約120時間必要というのが、当サイトの見解です。
1日1時間を目安にすると良いでしょう。
さらに、勉強時間を設定したら、その限られた時間の中で効率よく学習することが大切。
具体的な学習方法もお伝えしていきたいと思います。
食生活アドバイザー2級、3級は何時間勉強すれば合格できる?
食生活アドバイザーの資格を取るために必要な勉強時間はわかりにくいですよね。
国家資格の場合は必要な勉強時間がある程度わかるでしょう。
例えば管理栄養士の場合は200~300時間が一般的に必要な学習時間とされています。
また、食育資格の中でも、指定された通信講座を受講して学習することが必須である場合は、その通信講座のカリキュラムに沿って勉強することになるので、大体の時間がわかるでしょう。
食生活アドバイザーの場合は、特に勉強方法が指定されているわけではないので、必要な勉強時間がわかりにくいのです。
また、2級と3級の2つの級があるので、それぞれの学習時間も知りたいですよね。
食生活アドバイザーの勉強時間の目安は、2級と3級は約120時間、3級は約70時間
生活アドバイザーは国家資格ではないこと、勉強方法が自由であるため、勉強時間がわかりにくいのです。
でも、学習時間がわからないと、学習計画が立てられないので困りますよね。
食生活アドバイザーの勉強時間は、「1日の勉強時間」「トータル勉強時間」を考えると良いでしょう。
この資格には初心者向けの3級と、ややプロ向けの2級があり、2つの級を同時に受けることもできます。
始めての方が2級を受けることもできますが、この資格の認定機関であるFLAネットワーク協会は、いきなり2級を受けるのではなく、3級から受けることを推奨しています。
これを考慮して、この記事では2級と3級を一緒に受ける場合、3級を受ける場合の勉強時間の勉強時間を考えていきたいと思います。
1日の勉強時間を考える
まずは1日の勉強時間から考えましょう。
1日の勉強時間を決めずに始めると、「今日は仕事が忙しくて時間がないから勉強しなくていいかな…」となってしまいますよね。
食生活アドバイザーの試験範囲は広いので、短期間で一気に覚えられるものではありません。毎日コツコツ勉強することが大事なのです。
毎日無理のないペースで続けられる勉強時間を設定しましょう。
当サイトの見解としては、3級だけを受ける場合も、2級と3級を受ける場合も、1日1時間を目安にすることをおすすめします。
もちろんもっと勉強時間が確保できるという方は、2時間でも3時間でも良いでしょう。
でも、仕事や家事や子育て等と平行して勉強する方の場合は、1日1時間程度が無理のない範囲と言えるでしょう。
時間に余裕がないから勉強時間が確保できない…という方でも、ちょっと工夫すれば1時間くらいの時間なら取れるはずです。
例えば、毎朝30分早く起きて勉強する、週末に作り置きをして毎日の夕飯作りを30分短縮する、通勤時間往復30分に勉強する等、1日トータル1時間くらいなら確保できそうですよね。
また、食育資格の通信講座を受講する場合も、1日の勉強時間は30分~1時間と設定している場合が多いことからも、1日1時間が妥当だと言えます。
トータル勉強時間を考える
1日1時間ずつ勉強することを目安にして、食生活アドバイザーの総時間を考えてみましょう。
トータル時間を設定せずに毎日1時間と決めて勉強を始めても、途中で「このペースで勉強してたら間に合わないかも…」となってしまうかもしれませんね。
食生活アドバイザーは毎年7月と11月に試験日が決まっているので、それに合わせて学習計画を立てることが大切です。
学習計画は、3級と2級の試験範囲を参考にして考えましょう。
食生活アドバイザーの試験範囲は、3級も2級も6つの科目に分かれています。
それぞれの科目で勉強することを見ていきたいと思います、
科目 | 3級 | 2級 |
①栄養と健康 | 健康になるための3本柱「栄養・運動・休養」の視点から、健康について広い視野で捉えていく | 基礎知識を踏まえて、トータル的に健康に関するアドバイスをする方法や、現代人の「健康」の意味を考える |
②食文化と食生活 | 食習慣やマナー、テーブルコーディネーションなどを学びながら、食事を美味しく、楽しいものにするための基礎を身につける | 行事食などの食文化や、食習慣や食事マナー、テーブルコーディネーションに加えて食配膳ルールまで、より専門的な内容を身につける |
③食品学 | 実生活の中でのスーパーやコンビニでの利用術を学び、賢く買い物することと、安心安全な食材を選ぶことを身につける | 食品の期限表示、食品表示チェック、食品の分類と概要など、環境問題から食品添加物まで、より専門的な内容身につける |
④衛生管理 | 食中毒予防のための衛生管理など、家庭の食卓をテーマに沿った衛生管理について身につける | 食中毒予防のための衛生管理、ゴミ処理問題、リサイクル問題などの環境問題に関して、プロ目線での衛生管理について学習する |
⑤食マーケット | 消費者として小売の形態、流通、物流について学んでいく | 「ミールソリューション」「ホームミールリプレースメント」という現代の食業界の実態、食品販売、メニューメーキングなど、フードサービスに役立つ知識を勉強する |
⑥社会生活 | 日常生活に活かすために知恵、社会の仕組みを学び、より広い視点で食改善ができるようにする | 「ヒト・モノ・カネ・情報」を通して、経済と消費の仕組み、消費者問題、環境問題、IT社会における消費生活まで考えていく |
このように3級と2級の科目は基本的に同じ内容になっているのですが、3級は消費者目線で考えるのに対し、2級は食を提供するプロ目線で考える内容となっています。
この試験範囲を見ていただくとわかるように、1科目ごと、ボリュームがある内容ですよね。
1日1時間勉強するなら、各科目1週間は勉強時間が必要でしょう。
また、ラスト1ヵ月は総まとめとして設定しておきたいですね。
食生活アドバイザーの試験では、午前中に3級、午後に2級の試験が行われるので、両方一緒に受けることも可能です。
3級と2級を受ける場合の学習スケジュールを組んでみましょう。
学習日程 | 学習項目 | |||
---|---|---|---|---|
1ヶ月目 | 1週目 | 3級 | 1章 | 栄養と健康 |
2週目 | 2章 | 食文化と食習慣 | ||
3週目 | 3章 | 食品学 | ||
4週目 | 4章 | 衛生管理 | ||
2ヶ月目 | 5週目 | 5章 | 食マーケット | |
6週目 | 6章 | 社会生活 | ||
7週目 | 2級 | 1章 | 栄養と健康 | |
8週目 | 2章 | 食文化と食習慣 | ||
3ヶ月目 | 9週目 | 3章 | 食品学 | |
10週目 | 4章 | 衛生管理 | ||
11週目 | 5章 | 食マーケット | ||
12週目 | 6章 | 社会生活 | ||
4ヶ月目 | 13週目 | 3級& 2級 |
総まとめ | |
14週目 | ||||
15週目 | ||||
16週目 |
このように、1日1時間ずつ、1週間で1科目ずつ勉強し、最後の1ヵ月は総まとめとすると良いでしょう。
トータルの勉強時間は、約120時間ということになりますね。
3級だけの場合は、以下のようになるでしょう。
学習日程 | 学習項目 | |||
---|---|---|---|---|
1ヶ月目 | 1週目 | 3級 | 1章 | 栄養と健康 |
2週目 | 2章 | 食文化と食習慣 | ||
3週目 | 3章 | 食品学 | ||
4週目 | 4章 | 衛生管理 | ||
2ヶ月目 | 5週目 | 5章 | 食マーケット | |
6週目 | 6章 | 社会生活 | ||
7週目 | 総まとめ | |||
8週目 | ||||
3ヶ月目 | 9週目 | |||
10週目 |
3級と2級をダブル受験する場合と同じように、1日1時間ずつ、1週間で1科目ずつ勉強し、最後の1ヵ月は総まとめとするとトータル約70時間必要な計算になりますね。
このように考えると、食生活アドバイザーの試験に関する勉強時間は以下のように設定することができます。
- 食生活アドバイザーの試験勉強は1日1時間を目安にする
- 3級と2級を受ける場合のトータル勉強時間は約120時間
- 3級だけを受ける場合のトータル勉強時間は約70時間
「食生活アドバイザーの試験対策としてどれくらい勉強すれば良いかわからない…」という方は、このような勉強時間を参考にしてみてくださいね。
しかし勉強時間をきちんと設定することができても、時間の使い方が重要です。
次の章では、1日1時間で効率よく勉強する方法を考えていきたいと思います。
食生活アドバイザーの試験に向けて1日1時間で効率よく勉強する方法!
ここまで、食生活アドバイザーを受験する場合、3級だけなら約70時間、2級と3級ダブルで受験するなら約120時間が目安になることをお伝えしてきました。
基本的に1日1時間を目安にすると良いでしょう。
でも、1日1時間、トータル120時間勉強すれば、2級3級の試験に必ず受かるわけではありません。
1日1時間机に座ってテキストを広げていても、だらだらテキストを読んで終わったしまった…という勉強方法を続けていたら合格はできないでしょう。
大事なことは、決めた勉強時間の中で効率よく勉強することです。
具体的な勉強法は、「テキストと問題集を繰り返す」「テキストの重要語句を暗記する」「2級は書く、意見をまとめる」「過去問を解く」の4点です。
具体的な方法をご紹介していきましょう。
テキストと問題集を繰り返す
食生活アドバイザーは人気の高い資格ということもあり、様々な出版社から複数のテキストが販売されています。
一番おすすめは、食生活アドバイザーの認定機関であるFLAネットワーク協会が出版している公式テキストですが、それ以外にもユーキャンなどが販売している勉強しやすいテキストもあります。
こちらの記事「食生活アドバイザーおすすめテキストをランキング形式でご紹介!」では、おすすめテキストをご紹介していますのので、ぜひチェックしてみてくださいね。
どのテキストも基本的には「テキスト+問題集」の構成になっています。
ほとんどのテキストが、試験範囲の1~6科目に対応して1~6章構成になっているので、1週間1章のペースで進めていきましょう。
「①1章テキストを読む→②章末にある問題を解く→③答え合わせをして復習する」という3ステップを繰り返し、1週間で1章の知識をしっかり定着させていきましょう。
テキストの重要語句を暗記する
食生活アドバイザーの試験対策で必要なことは、とにかく暗記すること。これが効率の良い勉強法です。
テキストの本文に太字で書かれている重要語句をより多く覚えることが、高得点に繋がります。
ほとんどのテキストでは、本文中の重要語句は赤字になっていて、赤シートで隠せるようになっていますので、これを活用して暗記すると良いでしょう。
2級は書く練習をする、意見をまとめる練習をする
3級の試験は全てマークシート問題なのですが、2級は記述問題もあります。
3級はマークシート問題50問、2級はマークシート問題42問+記述問題13問です。
2級では「正しく書けること」が求められるため、テキストをただ暗記するだけでなく、間違えた問題の重要語句はノートにまとめるなどして、書く練習をしておきましょう。
また、ただ重要語句を説明するだけの問題ではなく、そのことが「実生活にどんな影響を与えるか」など、意見を求められる問題もあります。
ノートにまとめる際には、自分の意見も書く練習をしておくと良いですね。
自作ノートで効率よく勉強する方法は、こちらの記事「食生活アドバイザーをノート学習する方法」で詳しくお伝えしていますので、ぜひご覧ください。
過去問を解く
上表で示したように、3級だけ受験するの場合も、2級3級を受験する場合、ラスト1ヵ月は総まとめ期間としましょう。
総まとめとして必須なのが、過去問を解くことです。
模擬問題を解いて問題に慣れておくことは大事ですが、やはり実際に出題された問題を解いておくことで、出題傾向がわかるので、効率よく勉強することができます。
ただし、食生活アドバイザーの過去問は書店などでは売っていません。
FLAネットワーク協会から直接購入する必要があるのです。郵便局かゆうちょ銀行から代金を振り込む必要があるのでご注意ください。
過去問の入手方法や活用法はこちらの記事「食生活アドバイザーの過去問の入手方法&活用法」でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
このようなポイントをおさえて勉強することで、1日1時間だけでも効率よく勉強できるでしょう。
ただ何となく勉強しようとすると、だらだらと時間だけが過ぎてしまうものです。
まずは1週間で1章ずつマスターするために計画的に勉強を進めましょう。
ラスト1ヵ月は過去問やテキストを復習して総まとめをすれば、自信を持って試験に臨むことができますね。
計画通りに進める自信がない場合は通信講座も検討しよう
ここまで、食生活アドバイザーの各級の学習時間の目安を考え、その時間の中で効率よく勉強する方法についてご説明してきました。
しかし、この勉強法には一つ難点があります。
それは、試験範囲の中には専門的な分野もあるため、時間を決めて勉強しても、どうしても問題がわからずに行き詰ってしまうことがあるということです。
どんなに勉強時間を確保していても、わからないことが多いと、スムーズに進まずに試験日までに十分な対策ができないかもしれません。
FLAネットワークの公式サイトには「チャレンジ問題」という模擬問題があるのでぜひチェックしてみてください。
実際の問題を解いてみて、「独学するのは難しそう…」と感じる場合には、通信講座を検討すると良いでしょう。
食生活アドバイザーの認定講座であるユーキャンの通信講座なら、初心者でも安心して効率よく学習できるスケジュールが組まれているので安心です。
こちらからユーキャンの通信講座内容がご覧いただけますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
食生活アドバイザーの勉強時間は3級だけならが約70時間、2級も受けるなら約120時間を目安にしましょう
今回は食生活アドバイザーを取得するために必要な勉強時間について考えてきました。
1日1時間の勉強を目安にして、3級だけならトータル約70時間、2級も受けるなら約120時間を目安にすると良いでしょう。
「テキストと問題集を繰り返す」「暗記を徹底する」「記述問題対策をする」「過去問を解く」という方法で効率よく学習することがおすすめです。
ただし、的確に時間を設定して勉強しても、初心者の場合はわからないことが多くて無駄に時間がかかってしまう心配もあります。
その場合は、もっと効率よく勉強できる通信講座を利用するという選択肢もあります。
忙しい方にとって、毎日1時間だけであっても勉強時間を確保するのは大変なことですよね。
その時間を無駄にしないように、効率よく合格に繋げる勉強法を考えてくださいね。