管理栄養士などの国家資格よりもハードルが低く、それでも広い範囲の食育資格が学べると人気の食生活アドバイザー。
白石麻衣さんや仲里依紗さんなど、多忙な人気芸能人でも取得できた資格として注目されましたよね。
それでは実際、食生活アドバイザーはどれくらい難しい資格なのでしょうか。
偏差値はどれくらいのレベルなのでしょうか。
偏差値がわかれば、どれくらいの難易度なのか判断できますよね。
あまり難しすぎる資格だと途中で試験勉強が行き詰ってしまうかもしれません。
逆に易しすぎる資格でも、物足りないですよね。
今回の記事では、食生活アドバイザーの難易度についてお伝えしていきたいと思います。
この資格は偏差値は公表されていないのですが、「合格率」「出題範囲」「出題方法」から、ある程度の難易度を知ることができるでしょう。
何級からが難しいのか、何級からが簡単なのか、考えていきましょう。
食生活アドバイザーは何級から難しい?何級から簡単?偏差値がわからない
食生活アドバイザーの検定試験を受けてみたいと思っても、自分に合った難易度なのかわからないと決められないですよね。
この資格は3級と2級があるのですが、どちらも受験資格がないため、どちらから受けてもOK。3級と2級のダブル受験も可能です。
選択肢が多いのは嬉しいですが、どの級を受けるべきか迷ってしまう問題もあります。
何級から難しいのか、何級から簡単なのかハッキリ知っておきたいですよね。
食生活アドバイザーは最近人気の資格ですが、管理栄養士や調理師のような国家資格ほどメジャーな資格ではないので、難易度がわかりにくいです。
国家資格は偏差値がわかるので、全ての資格の難易度を比べることができますよね。
食生活アドバイザーも偏差値がわかれば難易度を把握しやすくなるので、知っておきたいですよね。
食生活アドバイザーの偏差値を知りたいなら「合格率」「出題範囲」「出題方法」から難易度を考えよう
食生活アドバイザーの難易度を知るためには偏差値をチェックするのが一番わかりやすいですよね。
しかし残念ながら、大学や国家資格とは違い、食生活アドバイザーの偏差値を知ることは難しいでしょう。
偏差値とは、その試験の平均点を基準につけられる数値のことです。
食生活アドバイザーの合格点や合格率はわかりますが、平均点は公表されていないので、正しい偏差値を知ることはできません。
また、平均点は、その時の試験の難易度によって変わるものなので、その平均点で偏差値を出しても、あまり参考にはならないでしょう。
そこでおすすめしたいのが、偏差値ではなく「合格率」「出題範囲」「出題方法」から難易度を知る方法です。
偏差値のようにわかりやすく数値化することはできませんが、食生活アドバイザーが難しい資格なのか、簡単な資格なのか、ある程度知ることができるはずです。
この3つのポイント「合格率」「出題範囲」「出題方法」について詳しくご説明していきましょう。
何級から難しいのか、何級から簡単なのか、ということも考えていきます。
食生活アドバイザーの合格率は?3級は65%、2級は40%
まずは食生活アドバイザーの合格率から見ていきましょう。
合格率は、この資格の認定機関であるFLAネットワーク協会が公表しているので確かな数値です。
食生活アドバイザーは3級と2級に分かれています。
3級のほうが難易度が低く、2級が高い級になります。
1級はありませんので、2級が一番難しい級ということになりますね。
3級の合格率は65%、2級は40%となっています。
もちろんその時の問題の難易度や、受験者数など様々な要因により合格率は変わりますが、参考にはなりますよね。
でも、「65%の合格率って簡単ななの?難しいの?」と思うかもしれませんね。
他の資格と比較してみましょう。
国家資格である管理栄養士、調理師はともに約60%です。
食の民間資格として人気が高いフードコーディネーターの3級は約70~80%、2級の1次試験は約80%、2次試験は約30~60%です。
この試験は分野別なのでバラつきがありますが、参考としてご覧ください。
このように、国家資格や人気の民間資格と比べても、食生活アドバイザーは合格率が低く感じますね。
特に2級は半分以上の受験生が不合格ということで、やや難易度が高い級と言えます。
食生活アドバイザーの出題範囲は?3級も2級も範囲は同じ、でも2級はプロ向け
次に、食生活アドバイザーの出題範囲を見てみまよう。
出題範囲がわかれば、どれくらいの知識を覚えるべきか判断できるので、難易度がわかるえしょう。
この資格は3級と2級がありますが、実は出題範囲は同じです。
①栄養と健康、②食文化と食生活、③食品学、④衛生管理、⑤食マーケット、⑥社会生活の6つの科目から出題されることになります。
ただし、3級は消費者の立場から食生活を見直すことを目的とした内容ですが、2級は食を提供する立場から食ビジネスの視点で知識を学ぶことを目的としています。
大まかに言うと、同じ科目でも、3級は基礎、2級はその基礎を踏まえた上で応用を学ぶという感じですね。
当然2級のほうが難易度が高くなりますね。
具体的に、3級、2級が勉強する内容をまとめましたのでご覧ください。
科目 | 3級 | 2級 |
①栄養と健康 | 健康になるための3本柱「栄養・運動・休養」の視点から、健康について広い視野で捉えていく | 基礎知識を踏まえて、トータル的に健康に関するアドバイスをする方法や、現代人の「健康」の意味を考える |
②食文化と食生活 | 食習慣やマナー、テーブルコーディネーションなどを学びながら、食事を美味しく、楽しいものにするための基礎を身につける | 行事食などの食文化や、食習慣や食事マナー、テーブルコーディネーションに加えて食配膳ルールまで、より専門的な内容を身につける |
③食品学 | 実生活の中でのスーパーやコンビニでの利用術を学び、賢く買い物することと、安心安全な食材を選ぶ知識を学ぶ | 食品の期限表示、食品表示チェック、食品の分類と概要など、環境問題から食品添加物まで、より専門的な内容身につける |
④衛生管理 | 食中毒予防のための衛生管理など、家庭の食卓をテーマに沿った衛生管理について身につける | 食中毒予防のための衛生管理、ゴミ処理問題、リサイクル問題などの環境問題に関して、プロ目線での衛生管理について学習する |
⑤食マーケット | 消費者として小売の形態、流通、物流について学習する | 「ミールソリューション」「ホームミールリプレースメント」という現代の食業界の実態、食品販売、メニューメーキングなど、フードサービスに役立つ知識を学習する |
⑥社会生活 | 日常生活に活かすために知恵、社会の仕組みを学び、より広い視点で食改善ができるような知識を学ぶ | 「ヒト・モノ・カネ・情報」を通して、経済と消費の仕組み、消費者問題、環境問題、IT社会における消費生活まで学ぶ |
このように、同じ科目でも3級は家庭で実践するための知識を学ぶ感じですね。
食の知識がない初心者でもしっかり勉強すれば合格を目指せるような、比較的簡単な級と言えますね。
2級はその3級の内容に加えて、食ビジネス視点がプラスされることになります。
そのため、より深い知識を覚える必要があり、覚える知識の量もぐんと増えるため難易度が高くなるでしょう。
出題方法は?2級はマークシート問題も記述問題も難しい
最後にご説明するのは、出題方法です。
出題範囲をご紹介してきましたが、実際の試験でどのように出題されるかによって、試験の難易度は大きく変わりますよね。
食生活アドバイザーの出題形式はマークシート問題と記述問題です。
3級と2級の出題形式、および合格点は以下になります。
級 | 3級 | 2級 |
出題形式 | マークシート問題 50問 | マークシート問題 42問+記述式13問 |
合格基準 | 選択問題1問2点、60点以上合格 (100点満点) |
選択問題1問2点・記述問題1問3点、74点以上合格(123点満点) |
3級はマークシート問題だけ、2級は記述問題も加わるので、難易度が上がるでしょう。
どちらも約6割取れれば合格点になりますね。
もっと詳しくご説明していきましょう。
マークシート問題:3級は5択問題、2級は6択問題
3級はマークシート問題のみで、5つの選択肢の中から1つ答えを選ぶ形式です。
「もっとも適当なものを選びなさい」という問題と、「もっとも不適当なものを選びなさい」という問題があります。
一方、2級もマークシート問題がメインになりますが、5択ではなく6択問題となっています。
ただ選択肢が増えるのではなく「該当なし」も加わるので非常に厄介です。
他の5択全てが「適当なのか」「不適当なのか」わからないと「該当なし」を選ぶことはできません。
そのため2級よりも深く広い知識を身につけることが求められますね。
記述問題:2級のみ
記述問題は2級のみになります。
文章を書くような記述問題ではなく単語を書く問題です。
マークシート問題と違い、何となく覚えているだけでは不十分です。
正しく、そして漢字で書かなければならないので大変です。
例えば、このような問題があります。
「他の菌と比べると増殖が早い」「4℃以下だと増殖しない」「 食塩は好むが真水に弱い」「水道水で洗浄すると菌は少なくなる」などの情報から答えを導く問題があります。
この答えは「腸炎ビブリオ」です。
正式名称を漢字で正しく書く必要があるので、マークシート問題だけの3級よりも難易度が高いですね。
ここまで、偏差値の代わりに難易度を調べるために、「合格率」「出題範囲」「出題方法」について見てきました。
まとめると以下になります。
- 合格率は3級は65%、2級は40%
- 出題範囲は3級も2級も範囲は同じ
- 3級は「消費者目線」の基礎的な問題、2級は「食を提供する目線」の応用的な問題
- 3級はマークシート問題50問、2級はマークシート問題42問+記述式13問
- 2級のマークシート問題は「該当なし」の選択肢が加わるから難しい
- 合格基準は3級も2級も6割程度
食生活アドバイザーは偏差値を知ることはできませんが、このような情報から難易度を知ることができるでしょう。
合格率や出題内容を見ると3級はやや易しい難易度だと言えます。
他の初心者向けの食育資格と同じレベルの難易度でしょう。
2級は、合格率、出題内容を見ても、難易度が高めですね。もちろん管理栄養士などの国家資格と比べたら簡単ですが、民間の食育資格の中では難易度は高めと言えるでしょう。
いきなり2級から受けても大丈夫?と不安な方は、こちらの記事「食生活アドバイザーの2級の難易度について解説」の記事で、いきなり2級から受けられるのか詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
それでも難易度がわかりにくい…という方におすすめの方法がありますので、次の章でご紹介したいと思います。
公式サイトの「チャレンジ問題」を解いてみよう
ここまでご説明した情報を見ていただくと、食生活アドバイザーのある程度の難易度は予想できると思います。
でも、もっと具体的な難易度を知る方法があります。
それは、食生活アドバイザーの認定講座FLAネットワーク協会の公式サイトにある「チャレンジ問題」を解いてみることです。
受験範囲の6つの科目ごと、3問ずつ、合計18問題があります。
3級、2級それぞれのも問題があるので、全部で36問ですね。
問題を解いてみて「答え」をクリックするとすぐに答えが見れますので、ぜひ公式サイトにアクセスして試してみてください。
「3級の問題はほとんど正解できたから、2級を目指そう」「2級は難しい問題ばかりだから3級から始めてみよう」など、具体的な難易度をチェックできるでしょう。
過去問や問題集を購入して解いてみるのも良いですが、このチャレンジ問題は、公式サイトから今すぐ無料で利用できるので、とてもおすすめです。
「3級の問題でも難しい…」という方は、ユーキャンの通信講座で学習サポートを受ける方法もありますので、ぜひこちらの記事「食生活アドバイザーは独学とユーキャンどっちで勉強すべき?」をご覧ください。
独学が不安な方でも、ユーキャンなら比較的スムーズに勉強できることをお伝えしています。
食生活アドバイザーの偏差値がわからない。合格率や試験内容から難易度レベルを考えよう
今回は、食生活アドバイザーの偏差値、難易度について考えてきました。
偏差値がわかれば、どの程度難しい資格なのか知ることができます。
しかし、食生活アドバイザーの偏差値はわかりにくいため、合格率や試験内容から、難易度度を検証してきました。
3級は受験範囲は広いですが、問題は基礎的なものが多くマークシート問題だけなので難易度は低めです。
一方2級はより専門的な応用知識を身につける必要があり、記述問題もあるので難易度はやや高めと言えます。
最後にご紹介した公式サイトの「チャレンジ問題」を解いてみると、今のあなたの実力を試してみることができますので、ぜひ使ってみてくださいね。