数ある食育資格の中でも、料理研究家の服部幸應先生が監修する資格ということで主婦からプロまで幅広い層に人気が高い食育インストラクター。
食育資格の代表的な資格なので「食育資格を取るなら食育インストラクターにが良い」という方は多いでしょう。
しかし、実際に挑戦しようと思うと「種類が多くてわかりにくい!」と思うかもしれません。
食育インストラクターは、より多くの方にレベル別の食育知識を学んでもらうために、5つの級に分かれてるのが特徴です。
初心者向けのプライマリー、プロ向けの4級、3級、2級、1級と種類が多く、それぞれ受験資格、合格の必須要件、授業内容、費用などが違うので複雑です。
そこで今回の記事では、食育インストラクターの種類をできるだけわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
それぞれの種類の違いがわかれば、目指すべき級がわかるので、食育インストラクター取得に向けて一歩踏み出すことができるでしょう。
食育インストラクターは種類が多くて複雑だからわかりにくい
食育インストラクターを取得した芸能人を見て、「自分も食育インストラクターになりたい!」と憧れる方が増えています。
でも、いざ取得しようと思って、この資格を主催するNPO日本食育インストラクター協会の公式サイトを見ても、複雑すぎてわからない…と、資格取得を諦めてしまう方もいるかもしれませんね。
複雑に感じる理由は、級の数が多いこと、様々な受験資格や授業内容になっているからでしょう。
食育インストラクターは級の種類が多い
食育インストラクターと似た資格として、食生活アドバイザーや食育アドバイザーがありますが、どちらも級の種類は多くありません。
食生活アドバイザーは2つの級、食育アドバイザーは1つだけの級なので迷う心配はないでしょう。
食育インストラクターは、5の級に分かれていて、数ある食育資格の中でも種類が多い資格と言えます。
わかりにくさを感じる方がいるのは当然ですね。
食育インストトラクターは級ごとのルールが大きく異なる
食育インストラクターが複雑に感じる理由は、種類の多さだけではありません。
それぞれの級のルールが大きく異なるため、より複雑になっているのです。
例えば、初心者向けの級プライマリーは、通信講座を受講するだけで取得できますが、そ1つ上の級である4級は推進校や研修会に参加しないと取得できません。
一般的な資格は「3級の受験資格は4級保持者」「2級の受験資格は3級保持者」などシンプルな場合が多いのですが、食育インストラクターは受験資格がいくつもあるのですぐには理解しにくいでしょう。
受験資格だけでなく合格の必須要件、授業内容、費用などの内容も違うので、どれを取得すべきなのか混乱してしまうのです。
このように、食育インストラクターは級の種類が多く、それぞれの級の内容も複雑なのでとてもわかりにくいんです。
食育インストラクターを取得したくても、まずこの種類を理解しないといつまでもスタートラインに立つことができません。
この複雑な種類を理解するためには、1つの級ずつ「受験資格」「合格の必須条件」「授業内容」「費用」の4つのポイントをおさえることが大事です。
そうすれば、複雑な内容が理解しやすくなるでしょう。
次の章からは、この4つのポイントを踏まえ、5種類の級を徹底解説していきたいと思います。
食育インストラクターの5種類の級を徹底解説!受験資格、合格の必須要件、授業内容、費用の違いについて
食育インストラクターの取得を目指すなら、まずこの資格の種類とシステムを理解することからはじめましょう。
この資格の魅力は、初心者でも徐々にレベルアップできることです。
「プライマリーを取得するだけだから4級以上は取らなくてもいい」ではなく、今後のことも考えて、他の級もチェックしておくと良いでしょう。
食育インストラクターの級は、難易度の低い級から「プライマリー→4級→3級→2級→1級」となっています。
それでは、1つずつ解説していきましょう!
プライマリー
受験資格 | 合格の必須要件 | 学習内容 | 費用(税込) |
通信講座を受講すること | 課題提出(70点以上) | 食育の3本柱の理解 | 受講料39,900円 |
プライマリーは食育初心者の方に向けた級です。
食育の3本柱とされる「選食能力を養う」「食のマナーを身につける」「地球の食を考える」の知識を身につけることが目的になります。
食育の基本知識を備え、食に関わる様々な問題意識を持ちながら、実生活の中で食育の知識を活かしている人に与えられる級です。
受験資格
プライマリーを取得するためには、協会の認定通信講座がくぶんの「食育インストラクター養成講座」を受講することが条件になります。
受験期間は、3~6ヵ月が標準です。
こちらの講座の情報は、こちらの記事「食育インストラクターの通信講座がくぶんのメリットデメリット」で詳しくご紹介していますので、講座の評判が知りたい方はぜひご覧ください。
合格の必須要件
資格認定試験はなく、通信講座のカリキュラム修了後に最終課題を提出することが条件となります。70点以上取れれば合格です。
自宅でテキストを見ながら課題作成ができて、合格点も低いのでほとんどの方が合格できるでしょう。
授業内容
がくぶんの「食育インストラクター養成講座」は、服部幸應先生が監修・指導する講座です。
服部先生が導いた食育基本法の3本柱である「選食能力を養う」「食のマナーを身につける」「地球の食を考える」について学んでいきます。
具体的には、安心安全な食材が選べるようにする、子供に食事のマナーや食の知識を正しく伝えられるようにする、栄養バランスと考えた食事が作れるようにする、といった実生活で活かすための学習をしていきます。
費用
上表のように、受講料と資格申請料がかかります。
受講料は一般的な食育資格通信講座の金額となっています。試験を受ける必要がないので、受験料がかからずリーズナブルですね。
プライマリーは、通信講座を受講すればどなたでも取得を目指すことができます。
試験がなく課題提出だけが合格するための必須要件なので、真面目に勉強すれば取得できる級と言えますね。
初心者でも安心して挑戦できるのでおすすめです。
4級
受験資格 | 合格の必須要件 | 学習内容 | 費用(税込) |
推進校に通学 | ・調理実習受講(6単位) ・食育授業受講(6単位) ・食育筆記試験(60点以上) |
・食育の3本柱の理解 ・食育基本法 ・食生活指針と食事バランスガイドの理解と活用(朝食の重要性) ・現代日本の食生活の実態 ・食の安心・安全(食材選び、賞味期限・消費期限等) |
・授業料は推進校の規定による ・筆記試験受験料2,200円、資格申請料6,600円 ※研修会費用は非公開 |
研修会へ参加 | ・調理実技講習+調理実技筆記試験(80点以上) ・資格認定研修会受講(6単位) ・食育筆記試験(60点以上) |
プライマリーは通信講座を受講して食育の知識を身につけることがメインでしたが、4級はやや実践的でプロ向けの級になります。
4級は、食育の基本を備えた上で、家庭料理の知識と技術を学習し、実生活で実践するできる人に与えられる級です。
授業を受けるだけでなく、調理実習も加わるので、料理のスキルを磨いていくことができます。
受験資格
4級の受験資格は2通りあります。
推進校に通学するか、研修会に参加する方法です。
推進校とは、協会が「食育インストラクターを養成できる」と認めた学校で、全国に約200校もあります。
研修会は東京を中心に開催されていましたが、現在はオンライン講習会などがメインとなっています。
研修会の開催については不確定な部分が多いので、4級を取るためには推進校への通学を検討したほうがスムーズかもしれません。
研修会の最新情報は、NPO法人日本食育インストラクター協会の公式サイトをチェックしてくださいね。
合格の必須要件
「推進校に通学」「研修会に参加」によって、合格するための必須要件が異なります。
それぞれご説明していきましょう。
推進校に通学する場合
推進校に通い、調理実習(6単位)と食育授業(6単位)を受講します。
実習と授業を受け終わったら、食育筆記試験を受けて、60点以上が取れたら合格です。
研修会に参加するよりも、実習や授業をしっかり受ける分、試験の合格点は低めに設定されています。
試験に自信がない方でも安心ですね。
研修会に参加する場合
現在は、参加時期が未定の研修会ですが、今後の参考のために合格のための必須要件をお伝えしておきましょう。
研修会では、調理実技講習を受け、調理実技筆記試験で80点以上取ること。
資格認定研修会(6単位)を受講し、食育筆記試験で60点以上取ることが合格の条件になります。
推進校に通学するよりも、実習がない分、試験の合格点が高めに設定されていますね。
学習内容
4級で学ぶことは以下の内容になります。
- 食育の3本柱の理解
- 食育基本法
- 食生活指針と食事バランスガイドの理解と活用(朝食の重要性)
- 食の安心・安全(食材選び、賞味期限・消費期限等)
- 現代日本の食生活の実態
プライマリーでも学ぶ食育の3本柱と「食育基本法」の知識を学び、食育の基礎知識を深めていきます。
その他の内容もプライマリーの通信講座で習う内容とほぼ同じです。
費用
試験受験料と資格申請料は上表のように決まっていますが、肝心の授業料に関しては、推進校によって変わります。
推進校は全国に約200校もあり様々なシステムがあるため、一律ではないのです。
NPO法人日本食育インストラクター協会の公式サイトからお近くの推進校を確認の上、授業料を確認してくださいね。
3級は、進学校に通学するか研修会に参加すること、実習や授業を受けて、試験で合格点を取ることで取得できます。
研修会の情報は不確定なので、まずは通いやすい推進学校がないか調べることから始めましょう。
通信講座ではなく実際に対面で授業を受けたい、食育の知識だけでなく実践的なことを学びたい方におすすめの級です。
3級
受験資格 | 合格の必須要件 | 学習内容 | 費用(税込) |
4級取得者で推進校に通学、または一般社団法人全国料理学校協会「上級」取得者 | ・調理実習受講(20単位) ・食育授業受講(6単位)又は3級資格認定研修会受講(6単位) ・食育筆記試験(60点以上) ・※上級取得者は、調理実習20単位免除となります。 |
・食育の3本柱、食生活指針、食事バランスガイドの活動 ・食材についての基礎知識 ・栄養学の基礎知識(五大栄養素等) ・食習慣とマナー、伝承 ・食を取り巻く問題(自給率。環境問題・人口問題) ・国・地方公共団体等の取組み |
・授業料は推進校の規定による ・受講料10,000円、受験用5,500円、書籍代2,130円、資格申請料6,600円 |
プライマリー取得者で推進校に通学 | ・調理実習受講(20単位) | ||
プライマリー取得者で推進校に未通学 | ・調理実技筆記試験(80点以上) | ||
食育に関する国家資格等取得者、または当協会賛助会員 | ・3級資格認定研修会(6単位) ・食育筆記試験(60点以上) |
3級になると、ぐんとプロ向けの内容になります。
食育の知識を持つだけでなく、その重要性を理解することが求められます。
料理スキルを持ち、食育を実生活で実践すること、さらに周りの人に伝えることができる人に与えられる級です。
料理技術を向上させるために調理実習も多くなり、学ぶ食育知識もより広く、深くなってきます。
さらに、受験資格が複雑なことも、この級の特徴です。
受験資格
受験資格は、大きく4つに分かれています。
「4級取得者で推進校に通学、または一般社団法人全国料理学校協会『上級』取得者」、「プライマリー取得者で推進校に通学」、「プライマリー取得者で推進校に通学」、「食育に関する国家資格等取得者、または当協会賛助会員」と多岐にわたるので複雑です。
合格の必須要件
4つの受験資格によって、合格するために必要な条件も大きく異なるので注意が必要です。
1つずつご説明していきますね。
4級取得者で推進校に通学、または一般社団法人全国料理学校協会『上級』取得者の場合
推進校に通学し、調理実習(20単位)、食育授業(6単位)を受けること、もしくは3級資格認定研修会(6単位)を受講することを選ぶこともできます。
その上で、食育筆記試験を受けて60点以上取れたら合格となります。
上級取得者は、調理実習20単位免除となります。
他の受験資格よりも、やや複雑ですね。
調理実習か資格認定研修会にのどちらかを選択することができるのがポイントです。
プライマリー取得者で推進校に通学する場合
プライマリー取得者が推進校に通学して3級取得を目指す場合は、調理実習(20単位)を受講するのが合格の必須要件となります。
すでにプライマリーで基礎知識を学んでいることもあり、調理実習だけです。
知識を学ぶだけではなく、料理スキルを磨けるのが嬉しいですね。
プライマリー取得者で推進校に未通学の場合
プライマリー取得者が、推進校に通わずに3級を取る場合は、調理実技筆記試験で80点以上取ることが合格必須要件となります。
推進校に通学していない分、試験で高得点を取ることが求められるので、やや難易度が高いと言えます。
食育に関する国家資格等取得者、または当協会賛助会員の場合
3級資格認定研修会(6単位)と、食育筆記試験で60点以上取ることが合格の必須条件となります。
国家資格を持っていたり協会賛助会員であれば、試験の合格点も低めなので、取りやすいでしょう。
学習内容
3級で学ぶことは以下の内容になります。
食育の3本柱、食生活指針、食事バランスガイドの活動
- 食材についての基礎知識
- 栄養学の基礎知識(五大栄養素等)
- 食習慣とマナー、伝承
- 食を取り巻く問題(自給率。環境問題・人口問題)
- 国・地方公共団体等の取組み
このように、食育の基本知識に加えて、栄養学の基礎知識も学んでいきます。
さらに、食習慣とマナーや、食の問題、国などの取り組みなど、幅広い食の知識を学ぶことになるので、食のプロとして学ぶべきことを網羅できるでしょう。
費用
費用は上表のように、受講料、受験料、書籍代、資格申請料がかかります。
4級と同じように、授業料は推進校の規定によって異なります。
このように、3級は最も複雑な内容と言えます。
「推進校に通ったほうがテストが楽だから良い」「進学校に通う時間がないから、難易度が高くても良い」など、あなたの希望する方法を考えてみてくださいね。
2級
受験資格 | 合格の必須要件 | 学習内容 | 費用(税込) |
3級取得者で推進校に通学、または一般社団法人全国料理学校協会「准教師(助教員)」以上取得者 | ・調理実習受講(40単位) ・2級資格認定研修会受講(12単位)または協会認定食育授業受講(127単位) ・食育筆記試験(70点以上) |
・食の安心・安全2(食品安全委員会、食品衛生、トレーサビリティシステム、JAS法、HACCAP、食品添加物、遺伝子組み換え食品、環境ホルモン) ・健康増進1(食生活指針、栄養素と栄養バランス、生活習慣病予防(血圧・血糖値・コレステロール値)、骨粗鬆症予防、アレルギー、ダイエット、選食、WHO、特定保健用食品、サプリメント) ・健康増進2(アレルギー、ダイエット、選食、WHO、特定保健用食品、サプリメント) ・食の伝承2(旬、郷土料理、行事食、伝統野菜、地産地消) ・食の形態1(介護食、咀嚼、個食・中食、マタニティー食、乳幼児・成長期の食事、レトルト・チルド・冷凍食品) ・食の形態2(個食・中食、レトルト・チルド・冷凍食品) ・食の環境(エコロジー、エコファーマー、世界の食料事情、WTO農業交渉、食料自給率、食の流通) ・食育活動1(自治体・学校・家庭の取り組み) ・食育活動2(食育推進活動報告) ・食育総論まとめ |
受講料25,000円(13,000円)、受講料(食育)5,500円、受講料(調理)5,500円、資格申請料14,300円(8,800円) |
3級取得者で推進校に未通学 | ・2級資格認定研修会受講(12単位) ・食育筆記試験(70点以上) ・調理実技筆記試験(80点以上) |
||
プライマリー + 食育に関する国家資格取得者 | ・2級資格認定研修会受講(12単位) ・食育筆記試験(70点以上) |
2級になると、食育の知識をつけるだけでなく、その知識をわかりやすく指導できるようにならなければなりません。
食育に関する幅広い知識を持ち、わかりやすく食育指導できることが認められた資格になります。
受験資格もより専門的な人に限られてくるのが特徴です。
受験資格
受験資格は大きく3つに分かれています。
「3級取得者で推進校に通学、または一般社団法人全国料理学校協会『准教師(助教員)』以上取得者」「3級取得者で推進校に未通学」「プライマリー + 食育に関する国家資格取得者」と、国家資格などの受験資格も入ってくるので、よりプロ向けの級であることがわかります。
合格の必須要件
3つの受験資格によって合格するために必要な条件が大きく異なります。
3級取得者で推進校に通学、または一般社団法人全国料理学校協会「准教師(助教員)」以上取得者の場合
3級取得者が推進校に通学する場合、調理実習(40単位)、2級資格認定研修会(12単位)、もしくは協会認定食育授業受講(127単位)を受けることが合格の条件になります。
その上で、食育筆記試験を受けて70点以上を取ることができれば、取得できます。
准教師取得者は、調理実習40単位免除になります。
一般社団法人全国料理学校協会「准教師(助教員)」以上取得者の場合も、同じ必須要件です。
3級取得者で推進校に未通学の場合
3取得者で推進校には通わない場合は、2級資格認定研修会受講(12単位)が必須要件となり、その上で食育筆記試験では70点以上、調理実技筆記試験では80点以上取ることが求められます。
プライマリー + 食育に関する国家資格取得者の場合
3級を取得していなくても、プライマリーを取得し、かつ食育に関する国家資格を持っていれば、2級を目指すことができます。
2級資格認定研修会受講(12単位)が必須要件となり、食育筆記試験で70点以上取ることが条件となります。
授業内容
2級では以下のような内容を学びます。
- 食の安心・安全2(食品安全委員会、食品衛生、トレーサビリティシステム、JAS法、HACCAP、食品添加物、遺伝子組み換え食品、環境ホルモン)
- 健康増進1(食生活指針、栄養素と栄養バランス、生活習慣病予防(血圧・血糖値・コレステロール値)、骨粗鬆症予防、アレルギー、ダイエット、選食、WHO、特定保健用食品、サプリメント)
- 健康増進2(アレルギー、ダイエット、選食、WHO、特定保健用食品、サプリメント)
- 食の伝承2(旬、郷土料理、行事食、伝統野菜、地産地消)
- 食の形態1(介護食、咀嚼、個食・中食、マタニティー食、乳幼児・成長期の食事、レトルト・チルド・冷凍食品)
- 食の形態2(個食・中食、レトルト・チルド・冷凍食品)
- 食の環境(エコロジー、エコファーマー、世界の食料事情、WTO農業交渉、食料自給率、食の流通)
- 食育活動1(自治体・学校・家庭の取り組み)
- 食育活動2(食育推進活動報告)
- 食育総論まとめ
この2級の学習内容は、1級と同じになります。
1級2級合同で講義が実施されていることもあり、非常に専門的な食の知識を学ぶことになります。
食育の知識を網羅的に学ぶことができるので、食育を極めるレベルと言えるでしょう。
費用
受講料、受験料(食育)、受験料(調理)、資格申請料がかかります。
NPO協会会員の場合は、受講料が半額ほどになります。
このように3級を持っていなくても受けられる2級ですが、難易度は決して簡単ではありません。
授業内容もかなり難しくなっているため、プライマリーや他の級をお持ちの方は、よく復習してから、2級の授業に臨むと良いでしょう。
1級
受験資格 | 合格の必須要件 | 学習内容 | 費用(税込) |
2級取得者 | ・2級取得後1年以上の食育実務経験 ・1級資格認定研修会受講(12単位) ・食育筆記試験(80点以上) ・活動報告 ・食育レシピ提案 |
・食の安心・安全3(食品安全委員会、食品衛生、トレーサビリティシステム、JAS法、HACCAP、食品添加物、遺伝子組み換え食品、環境ホルモン) ・健康増進1(食生活指針、栄養素と栄養バランス、生活習慣病予防(血圧・血糖値・コレステロール値)、骨粗鬆症予防、アレルギー、ダイエット、選食、WHO、特定保健用食品、サプリメント) ・健康増進2(アレルギー、ダイエット、選食、WHO、特定保健用食品、サプリメント) ・食の伝承2(旬、郷土料理、行事食、伝統野菜、地産地消) ・食の形態1(介護食、咀嚼、個食・中食、マタニティー食、乳幼児・成長期の食事、レトルト・チルド・冷凍食品) ・食の形態2(個食・中食、レトルト・チルド・冷凍食品) ・食の環境(エコロジー、エコファーマー、世界の食料事情、WTO農業交渉、食料自給率、食の流通) ・食育活動1(自治体・学校・家庭の取り組み) ・食育活動2(食育推進活動報告) ・食育総論まとめ |
受講料25,000円(13,000円)、受講料11,000円、資格申請料27,500円(16,500円) |
栄養教諭 | ・1級資格認定研修会受講(12単位) ・食育筆記試験(80点以上) ・食育レシピ提案 |
1級は、食育全般の広い知識と、「料理、栄養、健康、衛生など」の専門知識を持つこと、その知識を普及していけることを認められた人に与えられる級です。
食育に関する専門知識を網羅的に極め、指導者となることが求められます。
受験資格
1級の受験資格は、「2級取得者」「栄養教諭」とシンプルです。
栄養教諭とは栄養教諭普通免許状をもち、児童、生徒の栄養の指導や管理を行う教諭です。
すでに食育の知識を極めている人に向けた級と言えますね。
合格の必須要件
「2級取得者」「栄養教諭」はそれぞれの合格するための条件が異なります。
2級所得者の場合
まず、2級取得後1年以上の食育実務経験が必要になります。
1級資格認定研修会(12単位)を受講し、食育筆記試験で80点以上を取ることが合格の条件になります。
さらに、活動報告、食育レシピ提案という専門的なものが課せられます。
栄養教諭の場合
1級資格認定研修会(12単位)を受講し、食育筆記試験で80点以上を取ることが必須要件です。
さらに食育レシピ提案も条件になりますが、2級所得者と違い「活動報告」は必要ありあません。
学習内容
1級の学習内容は、上の章でご紹介した通り、1級と2級は同じ内容になっています。
費用
受講料、受験料、資格申請料がかかります。
NPO協会会員の場合は、受講料が半額ほどになります。
このように1級の内容はシンプルでわかりやすいですね。合格点や授業内容が厳しくなりますが、計画的に準備をして挑めば、上手くいくかもしれません。
食育インストラクターの種類を把握してあなたに合った級を選びましょう
今回は食育インストラクターの種類について考えてきました。
食育インストラクターの資格は、初心者向けのプライマリー、プロ向けの4~1級に分かれています。
級ごとに受験資格、学習内容、費用などが異なるので、1つずつ確認する必要があります。
少し複雑なシステムではありますが、あなたに合った資格をきちんと選ぶためには、しっかり確認しておいてくさいね。
食育インストラクターは、初心者からプロまで網羅した内容の資格なので、1級ごとスキルアップしていきたい方にもおすすめの資格と言えます。
初心者の方の場合は、まずはプライマリーを目指しましょう。
プライマリーを取得するための通信講座「がくぶん」の資料は無料で取り寄せることができますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。